「孫が粉薬をのまない。どうしたらいいの?」
2011年7月19日 | 健康コラム
「孫が粉薬をのまない。どうしたらいいの?」と言うおばあちゃん。練りわさび方式で解決。
風邪を引いた三歳の孫を連れて病院に行き、その帰り、薬局に処方せんを持ってきたおばあちゃんとのやりとりです。
【薬剤師】
きょう薬が変わりました。きょうの粉薬、少し苦いですけど、のめますかね。どうやってのませていますか?」
【おばあちゃん】
コップに水を入れてそこに粉薬を溶かしてのませているけど、ご飯食べた後はおなかがいっぱいでちゃんとのんでくれないんです。それにコップの縁に薬がくっついてしまって全部飲めないんですよ。」
【薬剤師】
「薬はちゃんと全部のまないと効果は期待できないですよ。ちゃんとのませる方法を教えましょう。」まず、小皿に粉薬をパラパラ入れて、そこに水を数滴落として溶きます。そのベトベト状態のまま、指かスプーンで子供の上にあごにつけます。その後、水やジュースでのみ込ませます。
つまり、粉わさびを溶くような要領でやってもらうということです。このようなお話をして次に来たときに確認しますと「うまくいきました。」「病気もよくなりました。」とお礼を言われます。うまくのめなくて困っている方、ぜひお試しを。
最近の子供の粉薬は、甘く加工されてのみやすくはなっているものが多くなりましたが、それでも「良薬口に苦し」といってまだまだ苦い薬も多いです。薬は、決められた量が体の中に入らないと効果が出ません。子供の薬嫌いをどう克服するかは、お母さんたちの頭の痛いところです。
“練りわさび方式”のほかに、のませ方のアイデアとして
- ヨーグルトに振りかける
- すりリンゴに混ぜる
- シャーベットに混ぜる
- バナナに混ぜるなどがあります。
ただし、何かと混ぜ合わせてのませるときは、のみ合わせが悪い物と混ぜていないか、薬剤師に確認をお願いします。また、ミルクなどの主食には、絶対混ぜないでください。その子にとってとてもまずい薬で、さらにミルクと一緒にのまされた場合、条件反射でミルクも飲まなくなってしまいます。
また、抗生物質の粉薬で最初は甘くても口に含む時間が長くなると苦くなったり、ジュースに溶かすと苦くなるなど、その薬によっていろいろな問題が生じます。薬をもらう時は必ず味を聞いたり、途中で苦くなるのかなど、薬剤師に確認してください。以上のような工夫で、決められた薬の量をきちんとのんで早く病気を退治しましょう。